建物の補修工事や改修工事などで、足場・朝顔を使用する際に、足場・朝顔が道路上に出る場合には、その道路の場所を管轄する警察署に「道路使用許可」を、その道路を管理する道路管理者(国、都道府県、市区町村)に「道路占用許可」を申請しなければなりません。

つまり、足場・朝顔が道路上に出る場合には、この「道路使用許可」と「道路占用許可」が必要となります。

道路使用許可

道路使用許可申請に必要な書類は、こちらをご確認下さいませ。⇒必要な書類一覧

実際に申請から道路使用許可証が発行されるのには、中1日~3日程度要します。警察署によって変わりますので、道路の場所を管轄する警察署に問い合わせるのが確実でしょう。

足場・朝顔設置に伴う道路使用許可の場合には、厳密には3種類の道路使用許可を提出しなければなりません。

① 足場・朝顔そのものに対する道路使用許可
② 足場・朝顔を搬入するために作業車を道路上に駐車するための道路使用許可
③ 足場・朝顔を搬出するために作業車を道路上に駐車するための道路使用許可

ただ、警察署によっては、①の許可に付随する作業とのことで、①の許可のみ提出すれば①~③の許可を与えてくれるところもあります。

足場・朝顔の搬入・搬出用(上記①・②)で道路使用許可が認められる期間は、特に規定されてはいません。
足場・朝顔や工事の規模によって変動いたしますが、多くの警察署では1週間~2週間程度です。

使用時間については、原則9時から18時までですが、昼間の交通量等を考慮して、警察署より夜間の作業でなければ認めない等の指示を受けることもあります。

道路占用許可

道路上に足場・朝顔を設置するときには、道路全てを占拠するようなことはできません。一定の基準があります。
詳細な基準につきましては以下を参照ください。

⇒足場・板囲いの占用許可基準
掛け出し足場の占用許可基準
朝がおの占用許可基準

道路使用許可申請に必要な書類は、こちらをご確認下さいませ。⇒申請に必要な書類

道路占用許可は、道路使用許可と比較して許可書が実際発行されるまでに日数を要します。おおよそ2週間程度(都道・国道の場合には3週間程度)要します。

各道路管理者(国、都道府県、市区町村)によって変わりますので、道路の場所を管理する役所の担当課に問い合わせるのが確実でしょう。

足場・朝顔の設置で注意しなければいけない点は、まずは一定の基準を満たしているかです。

次に一見すると基準内だけれども、実際は基準から外れてしまっている場合があります。

基準によると、以下であれば道路占用が認められることとなります。

足場の出幅

・歩道においては、1m以下で幅員の1/3以下であること。
(場所によっては、さらに歩道に1.5m以上の余地が確保されていなければなりません。)
・車道においては、1m以下で幅員の1/8以下であること。

この幅員ですが、歩道上・車道上に何もなければ、その道路の幅員となります。ただ、そのような歩道・車道ばかりではありません。

例えば、歩道に植栽がある場合、車道に電信柱がある場合などがあります。この場合、幅員は、植栽や電信柱から足場を使用する敷地の道路境界線までということになります。

歩道は3mだけれども植栽が1mある場合は、この道路の幅員は3mではなく2mとなります。この場合、基準内の出幅は「1m」ではなく、「0.66…m」ということになりますので、注意が必要となります。

視覚障害者誘導用ブロック

次に気を付けなければならない点は、「視覚障害者誘導用ブロック(以下、点字ブロック)」です。

先程の基準上、足場の出幅として基準内であっても、点字ブロックがある場合には、別途基準がございます。

点字ブロックに関する基準は、「点字ブロックから30㎝以上離すこと」です。

ですので、歩道上に点字ブロック等がある場合には、さらに注意が必要になります。


以上、足場・朝顔設置での道路使用許可及び道路占用許可の申請についてのご説明でしたが、各警察署や各役場によっては別途基準を設けていることもございますので、少しでも煩わしいとお思いになられたのであれば、当事務所に申請代行をお任せ頂ければと思います。